紋切り型の表現について【工夫にはならない】【イメージダウン】

2019年11月13日

 

文章には「使わないほうがいい」とされる表現があります。

その代表格が「紋切り型の表現」です。

今回は紋切り型の表現の例を見ながら、使わないほうがいい理由について考えていきましょう。

 

 

「紋切り型の表現」とは

まずは例を見てみましょう。

 

「紋切り型」の表現例

● 肩を落とした

● 胸を撫で下ろした

● 穴があったら入りたい

● 絵に描いたように美しい

● 嬉しい悲鳴をあげている

 

どこかで見聞きしたことのある表現ばかりですね。

例にあるように、決まり文句のような表現のことを「紋切り型」といいます。

慣用句やことわざ、四字熟語などはもちろん、頻繁に見聞きするすべての言い回しは紋切り型といえるでしょう。

 

とはいえ厳密な基準はなく、「○○の表現は紋切り型だ」と定義できるわけでもありません。

「昔から使われている」や「広く認知されている」ことなどが下地にあり、感覚的に判断されるものです。

だからこそ書き手は、紋切り型の扱いに気をつけなければならないのです。

 

 

「紋切り型」は工夫にならない

たとえば「恥ずかしい思いをした」と書くところを、「穴があったら入りたかった」と書いたとします。

平板な書き方から脱却しつつ、比喩をまじえて文章に変化をつけたことから、書き手は工夫しているつもりになるでしょう。

しかし読み手からすれば、単にありきたりな表現を使っただけです。

いわば「借り物の言葉」でしか表現できていないため、実際にはなにも工夫がなされていないのです。

 

「紋切り型=工夫」ではないため、書き手はこのことを勘違いしてはいけません。

穿った見方をすれば「背伸びをしたわりにありきたりな表現しかできなかった」とされる恐れもあります。

そこに真新しさや面白味がないのであれば、無理をせず普通の表現で書いたほうがベターでしょう。

 

 

イメージダウンにつながる

紋切り型の表現は「手垢のついた表現」といわれることもあります。

もはや使い古された表現であり、これを使ってしまうと文章でオリジナリティを発揮することができないのです。

書き手のオリジナリティをそぎ落としながら書かれた文章は、印象がいいとはいえません。

 

細部から始まるネガティブな印象は、文章全体に共鳴していきます。

つまり紋切り型の表現を使うことは、文章全体をイメージダウンさせる要因になります。

 

「紋切り型」とされている表現は数多く存在しています。

書き手が使おうと思えば、文中の比喩から文末の締め方まで、さまざまなところで活用できるでしょう。

ただし本来それは書き手自身から出た言葉ではないことは事実で、使ったところで文章のイメージアップにはなりません。

執筆するときには紋切り型の表現を警戒し、できる限り遠ざけるようにしましょう。

 

■ 参考

Posted by 赤鬼