助詞「より」と「から」の違い

2017年8月1日

 

助詞には、似たような使い方をするものがいくつかあります。

それらを混同して使ってしまうと、文章が不自然になったり、意味が変わったりします。

 

今回は「より」と「から」の違いについて考えていきましょう。

使い分けるときに基本となる考え方は、以下のとおりです。

 

 

「より」と「から」 使い分けの目安 

● 「より」       ⇒    比較するときに使う

  例 : ボールペンより、万年筆のほうが好き。

● 「から」       ⇒    起点を示すときに使う

  例 : お台場から、池袋に向かう。

 

比較するときに使う「より」と、起点を示すときに使う「から」。

これを目安として考えれば、間違って使うことはなくなるでしょう。

 

 

 

原文
 醤油は、大豆より作られている。

 

起点を示すべき文なので、これは間違った使い方ですね。

改善しましょう。

 

 

改善文
 醤油は、大豆から作られている。

 

これで、自然な文章になりましたね。

 

実のところ、使い分けのカギを握っているのは「より」のほうなのです。

ありがちな間違いは、本来は「から」とするべきところを、「より」と書いてしまうケースです。

 

 

原文
 金曜日より月曜日は、全商品20%引きです!

 

このような表現で書かれていると、「金曜日より月曜日のほうがお得」と読み取ってしまうかもしれません。

これも改善が必要ですね。

 

 

改善文
 金曜日から月曜日は、全商品20%引きです!

 

「より」を「から」に変えるだけで、誤解されない文章を書くことができます。

 

 

ひとつ、かんたんに判断できるコツをご紹介します。

「より」を「よりも」に言いかえるのです。

 

● 金曜日よりも月曜日は、全商品20%引きです!

 

「よりも」に言いかえれば、不自然な文章であることが一目瞭然ですね。

先に出ている「使い分けの目安」とあわせて、判断しましょう。

 

 

 

Posted by 赤鬼