二重敬語に注意する

2017年9月15日

 

意味の重複内容の重なりを避けることは、文章における原則のひとつです。

これは、二重敬語についても同様です。

相手を敬う気持ちが先走りすぎると、次のような間違った表現になってしまいます。

 

 

原文
社長様が、お見えになられました。

 

この文では、2つの二重敬語が使われています。

1つ目は「社長様」です。

「社長」や「課長」などの役職、「先生」などの職名は、敬称扱いするのが通例です。

言葉そのものに尊敬の意味が含まれているので、これらに「様」をつける必要はありません。

 

2つ目は「お見えになられ~」の表現です。

「お(ご)~になられる」は、間違えやすい二重敬語の典型例です。

正しくは、「お(ご)~になる」とすべきなのです。

 

これらを踏まえて、二重敬語になっている箇所を修正しましょう。

 

 

改善文
社長が、お見えになりました。

 

これで、二重敬語は解消されました。

文末の「ました」は丁寧さを表現する敬体表現なので、敬語とは性質が異なります。

この場合は、そのまま使いましょう。

 

役職や職名に尊敬の意味が込められていることは、学べばすぐに実践できるので問題ないでしょう。

やはりポイントとなるのは、「お(ご)~になる」の表現です。

 

● お買い求めになられる ⇒ お買い求めになる

● ご覧になられる ⇒ ご覧になる

 

間違った使い方をしばしば見聞きする表現なので、注意が必要です。

特に、文章として書く場合には、正しい日本語を使うように心がけましょう。

 

 

 

コラム

Posted by 赤鬼