「!」や「?」を使いすぎない

 

今回は「感嘆符(!)」と「疑問符(?)」について考えます。

語句を強調したいときや、疑問を提示したいときに使う約物ですね。

文章に感情を加えて、抑揚をつけることができるのが特徴です。

 

しかし、これら「!」や「?」の使いすぎには注意が必要です。

 

 

原文

公園の噴水を背景に、彼は大声で叫んだ。

「君を愛してる!!!!!」

広場全体に響き渡った声に、彼女も反応した。

「こんな私で大丈夫なの???」

 

感情を込めた会話文を、手軽に表現することができます。

 

しかしこの文は、どこか安っぽく感じてしまいます。

それもそのはず、これはあくまで話し言葉を引用したにすぎません。

文章の品格が下がるのは当然です。

 

さらにいえば、これではなにを強調したいのかも伝わりません。

使いすぎることで、「!」や「?」がもつ本来の効果を失っているのです。

改善しましょう。

 

 

改善文

公園の噴水を背景に、彼は大声で叫んだ。

「君を愛してる!」

広場全体に響き渡った声に、彼女も反応した。

「こんな私で大丈夫なの?」

 

実際のところ、「!」「?」の使用はひとつずつで良いのです。

嫌にうるさくならず、極端に品格を落とすこともありません。

なにより、これでも十分伝わります。

 

 

Eメールやチャットが普及してから、「!」と「?」を過度に使う人が増えましたね。

この風潮を安易に受け入れてしまうことは、書き手としてリスクが大きいといえるでしょう。

約物が便利であることに間違いありませんが、使いすぎは禁物です。

文章で感情を表現するときに、このような約物に頼りすぎないようにしましょう。

 

 

Posted by 赤鬼