外来語の誤用
今回は、外来語の誤用について考えます。
ひょっとすると、外来語の誤用は、漢字のそれよりも多いかもしれません。
外来語といっても、もはや日本語として定着している言葉も多くあります。
たとえば、このような文章です。
今日、友達とご飯を食べに行った。
彼は年俸1000万円を超えていて、一方の僕は求職中の身だ。
普段はマグロとアボガドのサラダなんて食べないけれど、全部彼のおごりだったから思いきって注文してみた。
彼に恩返しをするべく、まずは面接のシュミレーションから始めよう。
ざっと読んで違和感を覚えた書き手は、誤用に対する免疫がついているでしょう。
原文には、いくつかの誤用が見られます。
● 「アボガド」
● 「シュミレーション」
どちらの外来語も、誤用ですね。
修正しましょう。
今日、友達とご飯を食べに行った。
彼は年俸1000万円を超えていて、一方の僕は求職中の身だ。
普段はマグロとアボカドのサラダなんて食べないけれど、全部彼のおごりだったから思いきって注文してみた。
彼に恩返しをするべく、まずは面接のシミュレーションから始めよう。
● 「アボガド」ではなく、「アボカド」
● 「シュミレーション」ではなく、「シミュレーション」
このような誤用が起きる原因としては、音で覚えた言葉を使っていることがもっとも有力です。
音でなんとなく覚えた言葉が、実は間違っていたにもかかわらず、そのまま文章として書いてしまったケースですね。
対策として有効なのは、英語で書きなおしてみることです。
● アボカド : avocado
● シミュレーション : simulation
なにも、正しく発音できるように練習する必要はありません。
単純にアルファベット読みするだけで十分です。
それだけでも、「アボガド」や「シュミレーション」と書いてしまうことはなくなるはずです。
外来語は、比較的、新しい言葉が多いです。
そのため、勘違いによる誤用が起きやすいのが特徴ですね。
出版経験のあるプロや、言葉の専門家ですら、「間違った覚え方をしている外来語はない」と言い切れる人はいません。
もちろん、私自身にもこうした勘違いは多々あるでしょう。
書き手として生活する以上、見聞を広めようとする努力は一生続けるべきです。
ミスを減らすため、さまざまなところにアンテナを張っておきましょう。
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