【書くとき】「3の法則」を考える【読むとき】

 

執筆するときは「3」を意識するべきです。

文章で扱う要素を3つにするだけで、文章のリズムや収まりが良くなり、内容に説得力をもたらすことができます。

文章を書くにあたって大きな効果的を得られる数字ですから、書き手はこれを念頭に取り組みましょう。

 

 

要素は「3つ」がちょうど良い

料理で考えてみましょう。

「お刺身3種盛り」「揚げ物3種盛り」「3種のチーズ牛丼」など、よく目にする盛り付け方ですね。

これが「2種盛り」「4種盛り」「5種の……」だったら、ちょっと不自然です。

もちろん「2」「4」「5」で盛り付けされた料理がないわけではありませんが、あまり馴染みがありません。

 

「1」だと心細く、「2」だと区切りが良くない。

かといって、「4」だと多すぎてしつこい印象を与える。

要素を扱うときにちょうどいい数字は「3」であり、このことが文章に良い影響をもたらします。

 

 

文章の説得力が増す

3の法則を用いれば、「読み手を納得させる文章」を書くことができます。

例をみながら考えていきましょう。

 

今年の夏は寒かった。

 

今年の夏が「いかに寒かったか」を伝えるために、要素を付け足しましょう。

 

まずは要素を1つだけ、付け足してみます。

 

1つの要素

今年の夏は寒かった。

ニュースでも「冷夏」というキーワードをたびたび目にしていた。

 

説得力という意味では、まだまだ足りません。

 

要素をもうひとつ加えましょう。

 

2つの要素

今年の夏は寒かった。

ニュースでも「冷夏」というキーワードをたびたび目にしていた。

この夏は一度もクーラーをつけずに過ごした。

 

 

悪くはないですが、説得力という意味では少し薄い気がします。

 

ここでようやく、「3の法則」の効果を実感できます。

 

3つの要素

今年の夏は寒かった。

ニュースでも「冷夏」というキーワードをたびたび目にしていた。

この夏は一度もクーラーをつけずに過ごした。

ひどい冷え性の私は、夏をすっ飛ばしたようで、損した気持ちになったのだ。

 

3つの要素を盛り込むことで、あきらかに説得力が増しました。

要素が2つしかなかったときに比べると、文章のリズムも良くなりましたね。

4つ以上になると、くどくなったり、しつこくなったりと、マイナスの効果が見え隠れしてきます。

 

要素が「3」で盛り込まれているからこそ、読み手をスムーズに納得させることができる文章になります。

これが「3の法則」の効果です。

 

 

「3」を意識してみる

文章に要素を組み込むときときは、「3の法則」を念頭におきましょう。

「理由」「根拠」「例」などを示すときは、3つ用意することが原則です。

 

もちろんこれは原則ですから、なかには例外もあります。

場合によっては「3以外の数字」で構築したほうがベターなときもあるので、適宜、判断しましょう。

「3の法則」が頭に入っているだけでも、その良し悪しを判断しやすくなるため、さほど難しいことではありません。

 

書くときではなく、読むときも「3」を意識してみると良いですね。

わかりやすいのは、実用書です。

いざ読んでみると、多くの内容が3つの要素によって支えられていることがわかるはずです。

書き手として文章に触れるときは、「3の法則」を探してみましょう。

 

■ 参考

Posted by 赤鬼