数字表記を統一する
今回のテーマは、数字表記の統一です。
基本となるルールを踏まえながら、数字表記に対する考え方の部分まで掘り下げていきましょう。
まずは下記の文章をご覧ください。
今月12日の最高気温は31度だったが、翌日の十三日になると、最高気温は二十九度にまで下がった。
いずれにしても暑いことに変わりはなく、過ごしづらさでいえば50歩100歩だ。
漢数字とアラビア数字が混じっていて、とても読みづらい文章ですね。
数字の表記については、「横書きならアラビア数字、縦書きなら漢数字」が基本のルールです。
文章において、これを混在させて使ってはいけません。
また、「七転び八起き」といった慣用句、「一度」や「均一」などの単語、「一期一会」のような熟語は、漢字以外に正しい表記が存在しません。
単なる数字とは違って、表記自体に幅がないため、漢数字で表すべきです。
原文は数字表記が統一されていないだけでなく、慣用句であるはずの「五十歩百歩」が「50歩100歩」となっています。
書き直しましょう。
今月12日の最高気温は31度だったが、翌日の13日になると、最高気温は29度まで下がった。
いずれにしても暑いことに変わりはなく、過ごしづらさでいえば五十歩百歩だ。
これで、数字表記が統一されました。
数字表記は、そのルールに基づいて使い分けなければならないのです。
しかし、ここに執着する必要はありません。
なぜかというと、原則に従うことよりも、むしろ表記を矛盾させないことのほうが重要であるからです。
表記が一貫しているのであれば、たとえ「横書きが漢数字、縦書きがアラビア数字」だったとしても、読み手はついてきます。
まずは、書き手の基準を明確にすることが先決です。
もちろん、執筆するときには、その表記を一貫させることが大事ですね。
誤変換によるミスにも気をつけながら、統一性のある文章にしましょう。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません