なじみのない表現で文章を飾る

 

読み手の目を引く手段は、数多くあります。

今回ご紹介するのは、書き手と読み手、双方にとってなじみのない表現を使う方法です。

これをうまく使えば、読み手の意識を文章のなかに引き込むことができます。

 

 

例文1

この状況下でアメリカは、TPPから離脱する意向を示した。

トランプの旦那、そりゃあ農家から批判されてもしゃあないでっせ。

 

この例文には、変わった表現が使われていますね。

2行目にある言い回しが、異彩を放っています。

このように、なじみのない表現は目に付きやすいのです。

 

かんたんに使えるバリエーションとして、方言を盛り込むのも良いでしょう。

 

 

例文2

この状況下でアメリカは、TPPから離脱する意向を示した。

なんでやねん! 話ちゃうやんけ!」と思った。

 

関西弁の響きが文章へのスパイスとなっていて、より気持ちが表現できていますね。

なにも関西弁である必要はなく、主旨が伝わるのであれば東北弁や九州弁でも良いでしょう。

 

もちろん、方言は話し言葉であって、書き言葉として推奨されるものではありません。

あえて話し言葉をうまく組み込むことで、他の筆致との違いを作るのが重要なポイントです。

こうすることで、読み手に対して内容を印象付けることができます。

 

もうひとつ見てみましょう。

文章に「ネットスラング」を用いた例です。

 

 

例文3

この状況下でアメリカは、TPPから離脱する意向を示した。

率直にいえば、「ざまあwww はしご外されてやんのwww」という気持ちになった。

 

真面目そうな筆致で書いていたところに、ネットスラングが放り込まれた例です。

良い悪いは別にして、とても目立っていますね。

 

ただしネットスラングを使うと、文章の品格が落ちてしまうのも事実です。

書き手が意図して敷居を下げるのであれば別ですが、使いどころは見極める必要があります。

 

 

今回の内容は、いわば表現のコスプレですね。

表現をコスプレさせることによって、文章がマイルドになります。

普段書かないような過激な内容でも、ジョークのように表現できます。

 

オブラートに包んだり、ウケを狙ったり、ウィットを効かせたり……

書き手のセンスが問われる表現でもあるため、ここぞというときを見極めて使いましょう。

 

 

Posted by 赤鬼