音を意識する

音は、人間の根幹へ訴えかける力をもっています。

わかりやすい例は、母国語以外の言語で歌われている楽曲です。

言葉の意味がまったくわからない楽曲を、好んで聴いた経験はあるでしょうか。

その楽曲は、あなたの心に訴えかける何かを備えているというわけです。

このように、音、ひいては「聴覚」が、人間の感覚的なところを刺激する効用があるのは明白です。

聴く人の琴線に触れた場合、それは言語や映像などで可視化されたものよりも、心に直接響くでしょう。

これを小説に持ち込みましょう。

当然ながら、一般的な小説には「音」がなく、聴覚に訴えかける機能がありません。

しかし、音を読み手に促すことはできます。

春の風にゆれる草木の音。

夏の浜辺に打ち寄せる波の音。

秋の夜長に虫が鳴く音。

冬の雪を踏みしめる音。

日常には、さまざまな音があります。

書き手はこれを意識しなければなりません。

執筆するとき、目で見たものや心で感じたことなど、言語化しやすい要素ばかり目につきます。

私たちが普段から聞いている音は、ただのBGMではありません。

せっかく小説として書くのですから、読み手の心に伝わる手段を逃してしまうのはもったいないですね。

書き手として、まずは「聞く」ではなく「聴く」ことから始めましょう。

すると、今まで描くことができなかった何かをつかめるはずです。

もちろん、書き手が意識して実践したことは、作品に反映されます。

より良い作品にするためにも、音に意識を向けてみましょう。

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