小さな発見を探す
身につまされるかたちで経験・体験した物事は、「具体的な実感」として扱うことができます。
具体的な実感から書かれた文章には一貫性があり、読み手を納得させる力があります。
つまり、自分の感覚を通して表現した文章は「伝える力」が強くなるのです。
具体的な実感をもって文章を書くためには、何かを発見することが重要です。
とはいえ、世紀の大発見を探すわけではありません。
日常にある物事に目を向けながら、小さな発見を探すのです。
できれば雑学の類ではなく、書き手の心が動かされた出来事が良いでしょう。
ピタリとはまる例を挙げるのはとても難しいですが、これらも小さな発見といえるのではないでしょうか。
● 綺麗な花が雑草に紛れて咲いていた
● 彼女は物事を否定することから考えるタイプだ
● 会議の内容が重要ではなく、会議をした事実に意義があるようだ
このように、どんな些細なことでもかまいません。
文章に活かしやすいのは、日常にある小さな発見です。
日々いたるところで感じとった小さな発見は、書き手が身をもって考えるきっかけとなります。
身近なところから考えることで、表現する内容は具体的になり、文章にリアリティをもたらすことができます。
つまり、最初から具体的な実感をもって書くことになるのです。
最初から大きな発見を探してしまうと、この過程をスキップすることになります。
そのため、必要に迫られない限り、大きな発見をファーストチョイスにするべきではありません。
伝える力を強くするためには、小さな発見を地道に積み重ねていくほうがよほど賢明です。
もちろん、たったひとつの小さな発見では文章が成立しないこともあるはずです。
しかし、ちょっとしたネタとして使えたり、複数かけ合わせることで大きなものが見えてきたりします。
小さな発見は、ブログの記事にも、創作の物語にも、哲学や思想にも発展できる素質をもっています。
日々探し当てた小さな発見を、どんどん文章に役立てていきましょう。
■ 参考
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