読み手が割く時間を考える

2019年7月11日

 

今回は、適正な文字数について考えてみましょう。

長すぎず、短すぎずの、ちょうど良い文字数。

書き手は、ここに気を配る必要があります。

 

ただし、すべての文章において共通する適正量を考えても無駄です。

テーマや内容によって文章のボリュームは増減しますし、読み手によってもちょうど良い文字数は変わってきます。

 

そこでこの記事では、時間を軸にしてアプローチしてみましょう。

「人間が読める時間当たりの文字数」を把握できれば、文章量の目安になるからです。

 

結論からいいましょう。

日本語の文章において、人間が1分間で黙読できる文字数は 平均で400~600字 といわれています。

つまり多くの人が、1分間で400字詰めの原稿用紙1枚、その程度の文章は読めるということになります。

 

もちろん、これはあくまで平均値です。

冒頭にあったように、すべての文章において共通する、適正な文字数を考えても無駄なのです。

 

実のところ、この平均値が正確であるかどうかは、問題ではありません。

自分の文章が、読み手が文章に割く時間をイメージすることが重要なのです。

 

文字数の制限がない媒体では、書きたいことを好きなだけ書いても良いでしょう。

ただし、読むという行為は、多かれ少なかれ読み手に負担をかけます。

この平均値を参考にすれば、自分の文章量を客観視できるわけですね。

 

書き手としては、手軽に読ませたい文章もあれば、じっくり読ませたい文章もあります。

そのときに「1分間で400~600字」という平均値があれば、参考程度にはなるでしょう。

取り上げるテーマや、文章の向こう側にいる読み手、その兼ね合いなどを考えながら、文章量を調節しましょう。

 

 

Posted by 赤鬼