句読点を適切に使う
句読点を用いるときに重要なのは、センテンスごとの文量です。
ひとつのセンテンスは、長すぎても、短すぎてもいけません。
例文をいくつか用意したので、読んでいきましょう。
例文1 読点の多用
1970年創業の我社は、当初、すきま風が吹きこむガレージを社屋とし、2人の社員と共に研究開発を進め、3年後に自社の技術を発展させた製品Aの開発に成功し、製品Aが全国的に流通しはじめたことをきっかけに、一気に軌道に乗り始めた。
ひとつのセンテンスでこれほどの情報を運ぼうとしたら、読み手にかかる負担は大きくなりますね。
読点の多用ということで例に挙げましたが、句点が圧倒的に少ないと言いかえることもできます。
それでは、次の例文を見てみましょう。
例文2 句点の多用
我社は1970年に創業した。当初はすきま風が吹きこむガレージを社屋としていた。2人の社員と共に研究開発を進めていた。3年後に自社の技術を発展させた製品Aの開発に成功した。製品Aが全国的に流通しはじめたことをきっかけだった。一気に軌道に乗り始めた。
句点を多用し、文を短く切りすぎていますね。
全体を通して、どこか無機質で不躾な印象を受けてしまう文体になっています。
ふたつの例文を比較しながら、バランスよく書きかえてみましょう。
改善文
我社は1970年に創業した。当初はすきま風が吹きこむガレージを社屋とし、2人の社員と共に研究開発を進めていた。3年後、自社の技術を応用した製品Aの開発に成功した。製品Aが全国的に流通しはじめたことをきっかけに、一気に軌道に乗り始めた。
句読点をバランス良く使うことで、文章はもっとわかりやすくなります。
読書や執筆の経験に乏しい方は、適切な文量の感覚がつかめないかもしれません。
その場合、自分が書いた文を実際に声に出して読むことをおすすめします。
自分自身で「読みづらい」と思ったときは、句読点を調整することから始めましょう。
ディスカッション
コメント一覧
既出でしたらすみません。
読点は「、」で、句点は「。」だと思います。
ハニー さま
ご指摘ありがとうございます。
さっそく修正いたしました。
今後、このようなことがないよう注意して更新いたします。
なにとぞ、よろしくお願いいたします。
文章の鬼