助詞「で」について

2017年7月23日

 

今回は、よく使われる助詞「で」について考えていきましょう。

「で」を使う場面は、主に3種類あります。

 

 

「で」を使う場面
① 手段を表すとき     例 : 万年筆で書く。

② 場所を表すとき     例 : 図書館で勉強する。

③ 理由や原因を表すとき  例 : 涙で前が見えない。

 

ありきたりな文章で、特筆すべきことはなにもないように思えます。

しかし、これらの「で」は本当に必要なのでしょうか。

ためしに、「で」を使わずに表現してみましょう。

 

 

「で」を使わずに表現

① 万年筆を使って書く。

② 図書館へ行って勉強する 

③ 涙が視界をさえぎって前が見えない。

 

 

それぞれの文章をみると、多くの情報が「で」に集約されていたことがわかります。

文面をみると、「で」を使わない文のほうが親切で丁寧な印象を受けます。

特にの文は、その様子を詳しく描写できているので、読み手にわかりやすい文章といえます。

 

 

「で」を使って表現する場合と、「で」を使わずに表現する場合。

どちらが正しいかを決めたいわけではありません。

両者の違いを理解して使い分けることが重要なのです。

 

丁寧な文章を書くべきときや、様子を詳しく描写したいときは、「で」に頼らないほうが賢明です。

逆に、簡潔に書きたい場合は、「で」の一文字で情報を集約することも可能です。

 

この違いを理解したうえで、適切な使い分けができるようになりましょう。

 

Posted by 赤鬼