接続助詞を使う
接続詞は、文章をスムーズに読みすすめるためのアイテムのひとつです。
しかしこれを乱用すると、文章はかえってわかりづらくなってしまいます。
まずは例文を読んでみましょう。
就職活動は時間をかけずに終わらせたほうがいい。
だから、早めに計画を立てた。
しかし、問題となるのは費用だ。
内定を得るためには、履歴書や証明写真、交通費などを工面しなければならない。
そこで、交通費を負担してくれる企業をピックアップした。
ところが、魅力を感じる企業はなかった。
接続詞によって、内容の示す方向性が急テンポで変わっています。
それ自体が接続詞の性質ではあるものの、あまりにも頻度が高いといった印象を受けます。
これでは、読み手を混乱させてしまいますね。
このような場合に活躍するのが、接続助詞です。
まずは、主な接続助詞の種類を確認しましょう。
● 順接の接続詞 そして / だから / それから
→ 対応する接続助詞 ~ので / ~ため
● 転換の接続助詞 しかし / けれど / でも
→ 対応する接続助詞 ~が
要するに、これらの接続助詞は文章同士を結びつける接着剤です。
文頭で内容の方向性を示すのではなく、読点でつないでしまえばいいのです。
原文にある内容に、接続助詞を用いてみましょう。
就職活動は時間をかけずに終わらせたほうがいいので、早めに計画を立てるべきだ。
しかし、問題となるのは費用だ。
内定を得るためには、履歴書や証明写真、交通費などを工面しなければならない。
そこで、交通費を負担してくれる企業をピックアップしたが、魅力を感じる企業はなかった。
原文では接続詞が4つ使われていましたが、接続助詞を使うことで2つに減りました。
文頭で方向転換を行う回数が半減しただけで、内容は変わっていません。
こちらのほうが、スムーズに読むことができる文章であることは明白ですね。
たとえ同じ内容でも、接続助詞を適切に使うことで読みやすさは変わってくるのです。
「適切に使う」ためには、全体のバランスを考えることが必須です。
接続詞を使う頻度が高ければ、書き手自身にも違和感を感じさせるはずです。
崩れたバランスを矯正するにあたって、接続助詞の存在が大いに役立ちます。
スムーズに読むことができる文章を目指して、チャレンジしてみましょう。
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