漢字が重複するときは要注意

2017年8月21日

 

ひとつの文のなかで、同じ漢字を2回以上使う場合があります。

同じ漢字を2回以上使うこと自体はなんら問題ありません。

しかしこれは、ミスを知らせるためのサインとなるのです。

 

 

原文
彼女は、他人のことを剰に気にしぎている。

 

「過」という漢字が重複していますね。

一見すると普通の文章に思えますが、「過剰に~し過ぎる」は二重表現です。

このように、漢字が重複している文章は、二重表現になっている可能性が高いのです。

 

二重表現を防ぐために、このように表現してみましょう。

 

 

改善文

彼女は、他人のことを過剰に気にかけている。

彼女は、他人のことを気にし過ぎている。

 

すっきりと読める文章になりました。

もちろん、同じ漢字は使っていませんね。

 

自分の文章を読み返したとき、漢字が重複していたら注意することが重要です。

意味までも重複しているかもしれませんので、あらためて確認しましょう。

 

ただし冒頭にあったように、同じ漢字を2回以上使うこと自体はなんら問題ありません。

たとえばこのような文です。

 

 

例文
展示会の最終になり、この作品はようやくの目を見たのだ。

 

「日」が重複していますが、この場合は二重表現ではありません。

「最終日」に使われている「日」は、日にちのこと。

「日の目を見る」は慣用句で、この「日」は太陽のことを表しています。

 

このように、たとえ漢字が重複していても、必ずしも二重表現となっていると決まったわけではないのです。

あくまで、二重表現を知らせるサインとして考えましょう。

これを目安に判断すると、推敲も楽になりますね。

 

 

Posted by 赤鬼