漢字が重複するときは要注意
ひとつの文のなかで、同じ漢字を2回以上使う場合があります。
同じ漢字を2回以上使うこと自体はなんら問題ありません。
しかしこれは、ミスを知らせるためのサインとなるのです。
原文
彼女は、他人のことを過剰に気にし過ぎている。
「過」という漢字が重複していますね。
一見すると普通の文章に思えますが、「過剰に~し過ぎる」は二重表現です。
このように、漢字が重複している文章は、二重表現になっている可能性が高いのです。
二重表現を防ぐために、このように表現してみましょう。
改善文
彼女は、他人のことを過剰に気にかけている。
彼女は、他人のことを気にし過ぎている。
すっきりと読める文章になりました。
もちろん、同じ漢字は使っていませんね。
自分の文章を読み返したとき、漢字が重複していたら注意することが重要です。
意味までも重複しているかもしれませんので、あらためて確認しましょう。
ただし冒頭にあったように、同じ漢字を2回以上使うこと自体はなんら問題ありません。
たとえばこのような文です。
例文
展示会の最終日になり、この作品はようやく日の目を見たのだ。
「日」が重複していますが、この場合は二重表現ではありません。
「最終日」に使われている「日」は、日にちのこと。
「日の目を見る」は慣用句で、この「日」は太陽のことを表しています。
このように、たとえ漢字が重複していても、必ずしも二重表現となっていると決まったわけではないのです。
あくまで、二重表現を知らせるサインとして考えましょう。
これを目安に判断すると、推敲も楽になりますね。
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