【創作】自分なりの着眼点を見つける【インスピレーションとの違い】
創作において重要なのは「着眼点」です。
独自の着眼点をもって描けば、多少文章が拙くてもおもしろい作品になります。
似たような効能をもつのが、インスピレーションです。
しかし実際、着眼点とインスピレーションは大きな違いがあります。
今回はこの違いを比べながら、着眼点の重要性について考えていきましょう。
インスピレーションは一度きり
「発想」や「着想」、「アイディア」ともいえるこれを、書き手はないがしろにすべきではありません。
天からインスピレーションが降ってきたときには、どんどん小説に落とし込んだらいいのです。
ただし「閃き」は一度きりしか使えない可能性が非常に高いです。
書き手は、この弱点を自覚しなければなりません。
たとえば、とてつもなくおもしろい舞台設定を思いついたとしましょう。
インスピレーションから書いた作品が爆発的にヒットすれば、一生暮らせるお金を得られるかもしれません。
発明レベルの舞台設定であれば、登場人物を変えながら書き続けることもできます。
ただし別の作品を書くとなれば、話は別です。
このとき書き手は、インスピレーションが再び天から降りてくるのを待つしかないからです。
「着眼点」は応用できる
閃きに頼る状況は、書き手として不安定といわざるを得ません。
デビューすることだけを目的にするならまだしも、執筆活動を続けていくのは難しくなるでしょう。
それに対して、自分なりの「着眼点」は何度でも使うことができます。
物事に対する「見方」「考え方」「捉え方」といった部分ですね。
これをもとに物事にアプローチすれば、作品で扱うテーマや舞台が変わっても、書き手らしい切り口で文章を紡ぐことができます。
つまり、自分なりの着眼点はさまざまな作品に応用可能なのです。
閃きに頼る状況から脱却するには、この考え方が必要になってきます。
着眼点はオリジナリティになる
「発想」や「着想」を大事にしたい気持ちや、引き寄せるための工夫は悪いことではありません。
しかしご紹介したとおり、これに頼ってばかりではいつの日か行き詰まるでしょう。
自分なりの着眼点をもっていれば、より強固な土台をもって作品を書くことができます。
さらにいえば、オリジナリティを作ることにもつながります。
「リンゴ」の絵を描くとき、多くの人は横からの角度で捉えています。
書き手に必要なのは、次のような着眼点です。
「真上や真下から描いてみようか」
「切ったあとの断面を描いたらおもしろいのではないか」
「こういう切り方をする人は誰もいないから自分がやってみよう」
それぞれが単発的なインスピレーションであれば、一度限りで終わってしまいますね。
着眼点からもたらされたのであれば、どんな食材でも書き手なりの目線で捉えることができます。
これは特有の世界観を構築するのはもちろん、文体にも強く影響することです。
「自分が物事をどのように見ているか」を意識しながら、オリジナリティを支える柱を立てていきましょう。
■ 参考
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