【ブログ運営】記事のタイトルを決めるタイミング【テーマの変化】【セルフチェックシステム】

 

「文章を書く」という行為を通じて、書き手はさまざまな気づきを得られます。

一度も使ったことのない表現が浮かんできたり、思い至ったことのない考えにたどり着いたり。

書き始めと書き終わりでは、まったく別の意見をもつようになることも珍しくありません。

このような気づきは、文章の内容に影響するのはもちろん、タイトルの決め方にも密接に関わってきます。

 

 

テーマの変化

たとえば「ギター初心者におすすめの曲」をブログで紹介するとしましょう。

比較的かんたんに演奏できるであろう楽曲をいくつか選んで書いているうちに、そのジャンルがすべて「往年のパンクロックの名曲」であることに気がつきました。

すべてのギタリストがパンクロッカーになりたいとは限りません。

つまり実際の内容が、「ギター初心者におすすめの曲」という本来のテーマを受けとめきれなくなるのです。

 

文章ではこのように、前提として掲げていたはずの「テーマ」が、書いている途中で変わることがあります。

テーマ自体が変わっていくと、書いた文章との「ズレ」や「ねじれ」が生じます。

内容だけをみればきちんと整合性がとれていたとしても、本来進むべき方向からは微妙に外れていくわけですね。

文章を書いているとよく起きる現象なので、見に覚えがある書き手も多いでしょう。

 

 

二度も頭を悩ませることになる

テーマが変化したとき、もっとも強く影響を受けるのは記事のタイトルです。

引き続き、前項の例で考えましょう。

たとえば記事のタイトルを「ギター初心者におすすめの曲」にして書きはじめる、「往年のパンクロックの名曲」ばかり紹介する内容との一貫性が保てなくなってしまいます。

それならば、タイトルはむしろ「5分あれば覚えられるシンプルでカッコいいパンクの名曲」のように設定したほうが、内容との一貫性を保てるわけですね。

 

最終的に納得のできるタイトルにたどり着くことができたのなら、それでいいのかもしれません。

しかしこのとき書き手は、「記事のタイトル」について二度も頭を悩ませることになるわけです。

ひとつの記事にかける時間や、試行錯誤に使う書き手の体力には限りがありますから、エコな書き方とはいえません。

記事を更新するまでになんらかの障害や抵抗が生じているのであれば、これは改善すべきです。

 

 

書き終えたあとがおすすめ

だからこそ、記事のタイトルは書き終えたあとに決めるのがおすすめです。

最後の最後に決めることで、内容の変質に対応できるのはもちろん、タイトルを考える時間の短縮にもつながります。

すぐに良いタイトルが浮かぶとは限りませんが、少なくとも「タイトル決め」を二度行う必要はなくなります。

「思考に使う時間や体力をほかのことに使える」という意味では、エコな書き方を実現できます。

 

さらには、文章の現況を俯瞰でチェックすることができます。

「最初に書こうと思ったテーマ」と「実際に書いた内容」が、あまりにもかけ離れていたとしましょう。

そうなれば、あらためて書き直したり、別記事に派生させたりと、大きく方向転換する必要もでてくるはずです。

書き終えたあとに記事タイトルを考えることで、これらを判断しやすくなり、乖離が生じていた際のセルフチェックシステムとして機能します。

考える順序、あるいは書く順序を工夫することで、このシステムが構築できるのです。

 

 

仮タイトルを設定する

書き終えたあとにタイトルを決めるとはいえ、白紙状態から画面に向かうわけではありません。

文章を書こうと思ったときには、伝えたいテーマや書きたい内容、その主軸となる項目はあるはずですね。

それらを仮タイトルとして設定するのはとても有効です。

 

「ギター」「初心者」「かんたん」など、単語を並べただけの断片的なものでもかまいません。

仮タイトルがもつ役割のひとつは、文章の方向性を明示することです。

書き手は、仮タイトルが示す方向を目指せばいいのであって、この時点で正式なタイトルを決める必要はありません。

そうすると、ズレやねじれを恐れることなく、文章を紡いでいくことができます。

 

もちろん最後に決めた正式なタイトルは、読み手をしっかりと導くものでなければなりません。

「楽に執筆する工夫」から生まれたものは、書き手のためでなく、読み手のためにつなげるべきです。

書き手には、節約したぶんのコストやリソースがあまっているはずです。

これらはより良いタイトル、ひいてはより良い記事を書くことに使いましょう。